
原則を守ってたゆまぬ鍛錬を
2007年3月3日 会代表:田中弘文
世界の自動車業界は、アメリカのGMを抜いて日本の『トヨタ』が今年生産台数トップとなることが確実な見通し、
そしてビック3と言われ世界市場を制覇していたアメリカのGM、フォード、クライスラーは大幅赤字を抱え、経営建て直しの真っ最中、
対して日本の自動車会社のトヨタ、ニッサン、ホンダは好調に業績を伸ばしている。
日・米のこの差は何処から来たのか、私は「品質管理」の差だと考える。
品質管理はPDCAサークルとも称されて製造業で普及している管理技法ですが、
常に品質の維持・向上を図らなければ市場から不評を買い、製品の売れ行き不振につながる製造業にとって、
PDCAサークルを回すことが会社隆盛の要といわれております。
この品質管理と居合道の修練の道は非常に共通する所があると私は感じております。
| 品質管理 | 居合道修業 | |
| Plan | 計画・設計 | 伝統技法・師の教え・居合解説書など指導書 |
| Do | 実行 | 技の習得・修練 |
| Check | 検査・照合・監督 | 師や指導者に見てもらう |
| Action | 行動、処置 | 修正、練磨する |
このサークルを回すことが稽古であり、この繰り返しにより居合技法が身につく。
居合の形を正しく教わり、剣の運用と体さばきを覚える。それを稽古によって正確に身につける。 そして師匠や指導者に見ていただき、間違いを指摘していただく。 そして正しい技法を身体に身につける。 この修練を重ねることにより「正・速・強・威」の居合道の根本にたどりつけるのであろう。 独りよがりの自己満足な稽古では百害あって一利なし、DOドウめぐりは時間の無駄と言える。 Check・Actionが居合道の修業にはとても大切なことなのだ。
武道はスポーツではない、スポーツは身体能力と練習によって優劣が決まる。そして若さが決め手になる。 しかし武道は、鍛錬と精進を積み重ねることで常に向上できる。根本的に武道とスポーツは異なるのである。 居合道は、成熟してこそ魅力がまし、人の心を打つことが出来る。 鍛錬を積んでいれば80歳でも美しい居合演武が出来るし、それが日本古来の文化なのだ。
宮本武蔵は「今日は昨日の我に勝ち、…千日の稽古を鍛とし万日の稽古を錬とす」<原則を守って、たゆまぬ鍛錬を(水の巻)>と書き残している。
(2007.3.1)